アダルトチルドレン エンタメ・レビュー(映画)

*「アダルトチルドレン エンタメ・レビュー」とは

アダルトチルドレン(AC)からの解放・回復は「自分の両親との関係」「自分の幼少期」を見つめなおすことでもあります。

しかし、今現在の両親との関係を改善したいと思っても、なかなか思うようにいかないことも多いでしょう。

また過ぎ去った昔のことに向き合うのは億劫(おっくう)だったり、過去の痛みに向き合うのが大変だったり。
人によっては幼少期の記憶そのものが曖昧な場合もあります。

アダルトチルドレンに関する書籍もたくさんありますが、本を読むのはちょっと苦手という方もいるでしょう。

そんな時、映画などの娯楽(エンタメ)に触れることが役立つこともあります。

映画は見る人によって評価が大きくかわります。
同じ作品でも「素晴らしい!」と高評価の人もいれば、「つまらない」と低評価の人もいるでしょう。

人によって感じるものは様々ですが、ここでは「ACという課題を見つめなおす一つのキッカケ」という視点から、役立ちそうなものを紹介したいと思います。

映画「おおかみこどもの雨と雪」


© 2012「おおかみこどもの雨と雪」制作委員会(amazon)

映画「おおかみこどもの雨と雪」 監督・出演者などの情報(アマゾン)

「おおかみこども」という特殊な設定ですが、子育てや子どもが成長する過程が描かれた作品としてはかなり秀抜なもの。
アニメでなければ描くことが難しかった、小さい子どもの動きや表情、成長の段階などを見事に表現しています。

誰もが生まれ、育っていく過程の中で起こること・変化を改めて思い起こすキッカケになるでしょう。

また「親離れ」「子離れ」の視点からも見るのも面白いと思います。

アダルトチルドレンの状態とは、親元を離れ、経済的に自立し、普段は親とのやり取りが無かったとしても、無意識の内に心理的に親や幼少期の体験に縛られている状態です。

そこから離れることが、アダルトチルドレンの回復につながるのです。

映画は特殊な設定ですが、「親離れ」「子離れ」を考える一つの刺激になりそうです。

この作品は一般的には割と高い評価を受ける一方、手厳しい低評価も受けるのも事実。

「現実はそんなものじゃない」といった意見が出るのも自然でしょう。

このアニメで描かれる「ファンタジー」を「ファンタジー」として受け取りやすい人の方が、作品を楽しめる感じがします。

そのため「自分自身が子育てをする」予定がすぐにはない人、「自分自身が子育てをする」ことに現実感がない人の方が、心理的な抵抗感が無いまま見やすいかもしれません。


映画紹介(角川書店ブックチャンネル)

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