自律訓練法とは
ドイツの精神科医シュルツが開発した治療技術です。心身症・神経症といった病気にも用いられ、ストレスの軽減をもたらすリラックス効果などが実証されています。
効果
心身がリラックスすることにより様々な効果があります。
・疲労の回復
・ストレス緩和
・精神、感情的な安定
・集中力が上がる
・寝つき、目覚めがよくなる など
実施方法
この訓練法の一連の流れとしては下記になります。
【A】訓練のための環境を整える
↓
【B】言語公式を使って自己催眠状態に入る
↓
【C】催眠状態から抜ける消去動作を行う
【A】訓練のための環境を整える
リラックスして安心して取り組める環境を作ります。
具体的には
・集中できる室内環境
他の人に邪魔されず、照明・空調・静けさが一定以上保たれている
・集中できる時間帯の確保
なるべく途中で人に声を掛けられたリ、電話で中断しない時間帯を確保する
・集中できる体の状態
体を締め付ける、衣服・時計・メガネ・アクセサリーなどは緩めたり外す
【B】言語公式を使って自己催眠状態に入る
次の言葉(言語公式)心の中で数回ゆったりと唱えます。
身体が公式通りになることを感じとれるように注意を集中(緊張状態にならないように)します。
■背景公式 「気持ちが落ち着いている」
落ち着いた状態へ自分で誘導する言葉です。
■第1公式(重感練習)「両腕と両足が重たい」
利き腕から始め、次に逆の腕、利き足、逆の足と順番に意識を向けていきます。
■第2公式(温感練習)「両腕と両足が温かい」
利き腕から始め、次に逆の腕、利き足、逆の足と順番に意識を向けていきます。
■第3公式(心臓調整練習)「心臓は規則正しく動いている」
心臓の鼓動を意識を向けます。
■第4公式(呼吸調整練習)「楽に呼吸をしている」
喉、鼻、口、胸など息の出入りがわかるところに意識を向けます。
■第5公式(内臓調整練習)「お腹が温かい」
お腹に意識を向けます。言葉を唱えていると次第に実際に温かさが感じられるようになります。
■第6公式(額部涼感練習)「額が心地よく涼しい」
額に意識を向けます。葉を唱えていると次第に実際に涼しさが感じられるようになります。
【C】催眠状態から抜ける消去動作を行う
自律訓練法の練習をしていると、瞑想のような状態になり意識がぼーっとし、体が緩んだ状態になります。
これを戻すのが消去動作です。
・両手に力を入れて握ったり開いたりする。
・大きく伸びをする。
・深呼吸を行う。
などを行います。
訓練の実施にあたって
自律訓練法は一人でも行えますが、専門家の指導を受けた方が確実で安全です。
当研究所でもカウンセリングと合わせて指導致します。