「一見、不幸にしか思えない体験」がもたらす「大切なこと」

一度もお会いしたことはないけど、「この人面白いな」とずっと思ってる人がいます。

ある会社の創業社長で、一から会社を立ち上げ、株式上場(東証一部)も果たし、業界No1に育てた人。

こういった経歴の人は良くも悪くも「我」や「エゴ」が強いことが多いと思います。

しかし、その人にはそれをあまり感じられなかったのです。

単なる綺麗ごとと捉えられがちな「会社の在りたい姿」を見据える。
そして淡々と進め、実現させている感じ。
(会社の危機はいろいろ有ったようですが)

創業社長が会社を大きくした時にやりがちなこと。

それは
家族や親戚などを雇用したり、会社の重要ポストにあてることでしょう。

でもこれを一切しない。

「会社の公平性を保つ」という社長の意図があるからです。


初めてこの人のことを知った頃。
「どうしてこの人は、こんな発想や行動が出来るのだろう??」
と随分不思議に思いました。

面白いけど、よく分からない。

地上の俗世にまみれない。
まるで「宇宙人のような人」じゃないか思っていたのです(笑)

それから数年が経って。
今になってその人のことがちょっと分かるような気がしてきました。

その人の人生の大きな転換点は高校生の時のバイク事故。
重症を負って死ぬ瀬戸際までいった。

なんとか生還はしたものの、その時の身体損傷、輸血に関わる病気の影響で長生きは難しいと言われたそうです。

そんなことがあってから、その人の生き方が変わった。
そしてその生き方の延長に、会社の創業や会社規模の拡大があったのです。

その話しは以前も聞いたことがありました。
でもその時の自分にはあまり響かなかった。

ただ今の自分だと、その出来事が生き方を変えた。
そのリアルを少し感じ取れるようになったのです。

命の危機に直面した時。
限られたこの人生をどう生きようか、どう死のうか本気で考えるようになる。

それがちょっと分かるようになってきました。


事故や病気。
それは「一見、不幸にしか思えない体験」です。

でもそんな出来事がもたらす「大切なこと」もある。
私はそう思います。










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